月刊シナリオ

2006年3月号 「県庁の星」(佐藤信介) 本来補完しあい、1つの完成されたキャラクターになるはずの野村(織田裕二)と二宮あき(柴咲コウ)の描写バランスがいびつです。 人の心を全く無視して三流スーパーを一流スーパーにしようとした野村と、改善点…

2006年2月号 「三年身籠る」(唯野未歩子) 臨月を迎えてもなかなかお腹から出てこない子供を持つ母親(中島知子)、それを見守る周囲の悲喜こもごも。 一体何が言いたいんだ・・・? 男子=弱、女子=強といった図式は見えるが。 「カミュなんて知らな…

2006年1月号

掲載シナリオ ALWAYS 三丁目の夕日 やっぱり出来のいい映画は脚本だけ読んでいても楽しい。 六ちゃん(堀北真希)と鈴木オート(堤真一)の喧嘩シーンは何度読んでも飽きない。 男たちの大和/YAMATO(野上龍雄版) 製作途中で脚本家である野上…

平成17年2月分

掲載シナリオ 「理由」(大林宣彦/石森史郎) 原作は宮部みゆきの直木賞受賞作。 何度も映画化が企画され、そのたびにご破算になっていたという企画。 やっと宮部さんがOKを出した企画だけあって、力作に仕上がっています。 「競売物件を占拠する占有屋の…

1月号

掲載シナリオ 「隠し剣 鬼の爪」(山田洋次/朝間義隆) これは痛快で面白い! 娯楽作として水準以上の完成度。 永瀬正敏の普通っぽさが片桐宗蔵のキャラクターと合致していました。 「海猫」(筒井ともみ) 言いたいことは色々あるけど、薫(伊東美咲)は邦…

(12月号)

「血と骨」 全身暴力と性欲の塊の如き金俊平(ビートたけし)。 彼が放つ禍々しい力に翻弄され、収斂される朝鮮長屋に暮らす一家の姿。 俊平をはじめとする強烈な一団の描き方がすごく生き生きとしていて、文章で読んでるだけでも圧倒される。 ラストまで俊…

12月号

掲載シナリオ ビートたけし主演の「血と骨」(崔洋一/鄭義信) 「ニワトリはハダシだ」(近藤昭二/森崎東) 玉木宏と綾瀬はるか主演の「雨鱒の川」(小林弘利/ぜんとうひろよ/安堵麗/磯村一路) それにしても「月刊シナリオ」のホームページ更新が遅す…

(11月号)

掲載シナリオ「ロード88 出会い路、四国へ」、「くりいむレモン」、「透光の樹」 「ロード88 出会い路、四国へ」(梅村真也)を読了。 良心的な作調だし、四国路を回るお遍路を題材にしたタイミングの良さは感じられるが、主人公(=作り手のメッセージ…

(10月号)

「スクールウォーズ HERO」(佐伯俊道/山田立) 今日日の時代に恥ずかしいほどの直球ど真ん中&熱血勝負の脚本。 かつて大ヒットしたテレビシリーズのエッセンスを手堅く、うまく生かしていると思う。 迫力あるラグビーシーンも見所。 「IZO」(武知…

10月分掲載シナリオ 「スウィングガールズ」、「IZO」、「スクールウォーズ/HERO」 「スウィングガールズ」(矢口史靖)・・・ところどころにギャグを混ぜ、破綻のない常道を貫く見本のような脚本。 奇をてらったり、冒険してはいないので、最後ま…

「娘道成寺 蛇炎の恋」(高山由紀子/たかやまなおき) 幻想的で情熱溢れる脚本。 舞踊の天才である福太郎(中村福助)が男を捨ててまでも、娘道成寺の清姫を演じることにのめり込む理由にいまいち踏み込めていないのが残念。 衣装と踊りはとてもレベルが高…

「父と暮せば」(黒木和雄/池田眞也)・・・井上ひさしの原作を忠実に生かした味わい深い脚本。 反核・反戦映画としてぜひ外国への出展を希望します。 宮沢りえと原田芳雄の二人芝居が作品の大半を占める(ほかの登場人物は浅野忠信)。 台詞の量(広島弁)も…

新宿の紀伊国屋で「シナリオ」9月号を買ってくる。今月の掲載作品は「父と暮せば」、「機関車先生」、「娘道成寺 蛇炎の恋」。

久しぶりに

「月刊シナリオ」(8月号)を読んでみる。 今月公開される「丹下左膳 百万両の壺」と石井克人の「茶の味」を掲載。 「丹下左膳 百万両の壺」 三村伸太郎のオリジナル脚本は、からっとしていて、非常にスマートな出来映え。 今回の江戸木純(プロデューサー…