久しぶりに

 「月刊シナリオ」(8月号)を読んでみる。

 今月公開される「丹下左膳 百万両の壺」と石井克人の「茶の味」を掲載。

 「丹下左膳 百万両の壺」

 三村伸太郎のオリジナル脚本は、からっとしていて、非常にスマートな出来映え。

 今回の江戸木純(プロデューサーでもある)の改変版は、そこに涙や血が付け足されて、物語のテンポが重くなっている。

 大河内伝次郎の野太い声から豊川悦司の華奢な声に変わり、キャラの迫力が減退しているのも気になる。
 「茶の味

 はっきりいってやたらと長い。後で調べたら上映時間が2時間23分!

 石井監督のファンでも、だれずに最後まで見通すのは相当の苦行ではないか。

 「鮫肌男と桃尻女」も「PARTY7」も2時間軽々切ってるのに・・・。

 石井監督の今までの作品の心構えで観ると、撃沈する可能性大。 

 一家族の小さな物語をここまで長尺に撮る必要があったのかが疑問。
 見所は我修院達也の怪演と「下妻物語」とは全く正反対の役柄(物静かな女子高生)で出演する土屋アンナくらいか。