(11月号)
掲載シナリオ「ロード88 出会い路、四国へ」、「くりいむレモン」、「透光の樹」
「ロード88 出会い路、四国へ」(梅村真也)を読了。
良心的な作調だし、四国路を回るお遍路を題材にしたタイミングの良さは感じられるが、主人公(=作り手のメッセージが乗っている人)が誰なのかがわかりづらい。
最後に発せられるメッセージから察すると、白血病を患っている明日香(村川絵梨)が主人公っぽいが、落ちぶれ気味芸人の勇太(小倉久寛)の描写が非常に多くて、明日香の影が薄い。
そのおかげで、明日香が背負ってきた苦しみの大きさがこちらまで伝わってこない。
主人公に感情移入できなければ、映画の中にも飛び込んでいけません。
今一歩「感動!」というところには至らず。