2006年3月号

 「県庁の星」(佐藤信介)

 本来補完しあい、1つの完成されたキャラクターになるはずの野村(織田裕二)と二宮あき(柴咲コウ)の描写バランスがいびつです。

 人の心を全く無視して三流スーパーを一流スーパーにしようとした野村と、改善点は分かっているのに日々の生活に流され、三流スーパーの質を上げることを諦めていた二宮。

 野村は周りの人間と衝突しまくり、失敗を眼前に突きつけられた末、自分の傲慢さに気付くが、二宮がどうして心を入れ替えたのか、その描写がちょっと足りないと思う。

 「天使」(奥寺佐渡子)

 ふわふわしていて、食べた後に心がほっとなるような食感。私はとっても好きです。

 脚本家も雑誌の中で書いているが「肉を食べたい人」はこの映画に向いていません。