夢の樹

夢の樹

1985年10月19日発売。
愛らしい歌声とは裏腹に、作中には物凄く我が強く、プライドが高くて物分かりの悪い女性たちが登場します。

「一人息子」では「うそでいい。何よりもお前が必要だと言ったならば、何を捨ててもついていくはずだった」(本当に好きだったら何も言われなくてもついていけるはずなのに・・・)。

「ピエロ」では「優しそうな女ならば 私のこと愛せますか わかりきった答えだから 聞けはしない 私ピエロ」(プライドが高くて自分の方から愛していると言えないんだ・・・)。

「見返してやるんだわ」では「今でもあなただけ 本当にあなただけ まだ好きなのに 見返してやるんだわ あなたのこといつかは あなたより素敵な人 いないわけじゃないのよ」(完全なる強がり!)。

けっこう聴いていて胸が苦しくなってくるんですけど、岡村孝子の作品に関しては、曲中に登場する登場人物の感情や個性がビリビリ伝わってくる初期の作品の方が好みです(1988年に発売されたフォースアルバムの「SOLEIL」では曲中の登場人物像が洗練されてものわかりが良くなっています。悪く言えば言葉や歌がサラッとして心に引っかかりにくくなったような気がします)。

SOLEIL

SOLEIL

好きな歌は「一人息子」、「見返してやるんだわ」、「ピエロ」、「砕ける波に・・・」、「夢の樹」です。