1979年12月8日発売。

大ヒットシングルであり、ファーストシングルの「異邦人」を含むファーストアルバム。

日本では発想する人がいない「中東を舞台とした異国情緒」というテーマが根底に流れるコンセプトアルバムといえるかもしれません。ちょっと聖書の香りもします。

いつも思うことですが、有能な歌い手、作詞家、作曲家、アレンジャー、プロデューサーが同じ場所に同じタイミングで揃わないと傑作は出来ません。そもそも優秀な人材がきっちり揃うなんて奇跡みたいなものなので、傑作が出来上がる時は本当に一瞬のタイミングが完璧に揃った時なんだと思います。

ただし「異国情緒」感で統一されているのはいいのですが、同じような切り口の作品(ミドルテンポで「放浪」や「待ち人」がテーマ。いわば「異邦人」の亜流)が前半から中盤に並んでいて、アルバムの順番どおりに聴いていると正直言って飽きてくるので、私はシャッフル再生で聴いています。

好きな曲は「異邦人」、「ギター弾きを見ませんか」、「帰郷」、「ナルシス」です。