昨日

 森まゆみ「こんにちは一葉さん」を読了。

 樋口一葉の実像(出自である士族のプライドを持ち続け、極貧の中でも気高さを失わず、かなりしたたかで図太い)が分かって楽しかったです。

 しかし作家というある種の公人であり、死人にくちなしとはいえ、極めてプライベートな日記を市井の人々に公開するのはいかがなものか。

 夭折した音楽家(例として尾崎豊)の未公開音源が公開される(こっちは商売っ気まるだしだが)時に思う違和感と同じ種類のものが心に残りました。