「博士の愛した数式」(小川洋子

 作品を構成するキーワードは「有限と永遠」、「数学」、「阪神タイガース」、「28」、「江夏豊」といったところか。

 この何の脈絡もなさそうな題材から、一本バシッと筋の通った作品(しかもレベルが高い)を作り出す作者の筆力に非常に感心しました。

 こちらを読むと、映画化された作品は「時を経て変わるものと、時が経っても変わらないもの」の表現の仕方が非常に稚拙だということが分かります。