鈴木光司の

 「リング」を読み返してみる。

 一言で言うと「ロジックミステリー」といったところか。

 人間の心を揺さぶる恐怖を描ききった作品というより(そこまで筆が回っていない)、

 呪いのビデオの謎を解いていく論理的な爽快感や、

 生きているときも、そして死んでからも、地獄の中を彷徨い続ける貞子の悲しみや怒りが心に残る作品でした。